The Wolf The Wolf/Andrew W.K.
(2003)
Album
パーティは終わる 遊びから一足先に帰ってきた後のなんともいえないあの余韻…。もしくは部屋で一人でいるときに妄想するあの子やみんなと大騒ぎしているときの情景…。パーティ!いえーいとバカみたいに騒ぎ続けるのは勿論楽しいけど、それに付帯するいろいろを知っている人だからこそ分かる寂しさ、余韻に浸る間もなく仕事に向かうあの感じ、期待、疲労、嫉妬のせいでの幻滅、そのほかが入り混じった、総合的な「楽しむ」ということについて本当の感情が詰まったアルバム。「いやパーティはまだ終わってなんかいない!これは永遠に続くパーティなんだ!」うん、だったらいいね。でも残念ながらそんなのない。「永遠なんてない」とか「栄枯盛衰」とかいう言葉を、アンドリュー流の言葉に置き換えて表現したメッセージアルバムでもあると思う。毎日続く生活の中での瞬間瞬間の熱狂、興奮エトセトラ…だけにひたすらフォーカスしようと試みた、壮絶で美しいアルバム。永遠などない。どんなパーティもやがては終わり朝がくる。だから彼は「Party Forever!」ではなく、「Long Live The Party!」と歌う。かつて「ロックよ永遠なれ!」と叫んだ先人がいた。それはクリシェであり一種のスローガンにはなり得たが、悪く言えば今の時代には抽象的過ぎる。より現代的に具体的に、彼は「目の前のパーティよ永遠なれ!」と大声で叫ぶことによって、終りかけた感情のダイナミズムを自分たちのもとに今一度取り返そうとしたのだ(あるいはそれは単なる感傷のようなものでさえあるのかもしれない)。僕は、彼が多くのみんなが思うよりもずっと身を削って創作活動にあたる芸術家だったのだと思い知った。ちょっとこの作品評としては真面目過ぎる?まぁもしかすると1stからのファンほど、あのハッチャケ感が薄れたこと、個々の楽曲の過剰なまでのドラマティックさにおいて随分と酷評されることが多いようだけど、僕は絶対指示。1stよりもこっちのが断然よくて、もしかしたらイン・ユーテロやローゼズ1stと並ぶくらいの人生の一枚になってしまった。巨大な電光掲示板に点る“PARTY HARD”の文字の前でかぶりを振るアンドリュー。彼の本当の、本当の、本当のハートが詰まったアルバムなら、うん、間違いなくこっちだと思う。まとめ。ロビン・ザンダーの「In This Country」(そう、F1で使われてたあの曲!)、アレをスピードアップしたり、スピードダウンしたり、さらにドラマチックにしたりしたような曲が12曲入っています。って超大雑把!わっはっは。好きになる人は好きになってたまらないと思う。余談だが、もはややりたい放題の感がある邦題は「一匹狼」。(2006年7月)  *2009年一部加筆




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