Want two/Rufus Wainright
(2005)
Album
王宮よりネットに乗せて
現代ポップミュージック界最高のヴォーカリストの一人、ルーファス・ウェインライト。どこかデカダンなフィーリングをたたえた伸びやかな声質。実際ゲイである彼の性格が表れた(?)、まさに自由奔放(というよりは変幻自在か)なヴォーカリゼーション。浜崎あゆみも聴くし、むしろ大好きなんですが、あの「きっちりかっちり頑張ってる」感じ、ちょっと疲れるよねぇ?日本では珍しいのかな。大勢の生活者さんたちよりもまだ幾分追いつめられてない僕は、こういうゆったりしたのがナウな気分です。キャリア最もクラシックよりな、そして(本人はそう思ってないらしいが)超POPな音作りの4thアルバム。前作「Want One」の“双子”として産み落とされた今作は、一曲目「Agnus Dei」から最終曲「Old Whore’s Diet」までまるで17世紀宮廷音楽さえ彷彿させる、夢幻なる幻想のうた物語がひたすら紡がれてゆく。弦楽器、ピアノ、そしてこの声。それだけで全然いい。足りている。これがもし逃避だと言われたって、それはそれでいいや。ギターとかもう21世紀には要らないのかもしれない。リスナーに媚びる要素がない、そんな雰囲気が好き。ネット時代にはこんな極めて室内楽的な音楽もまたオツ。(2007年1月)
*2009年一部加筆

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