“A Woman's Touch” Rewind Rewind/Ricky Fante
(2004)
Album
漢(おとこ)に必要なもの ブラックもホワイトも関係ない。本当こんな音楽が聴きたかった。ソウルフルで、メロディがあって(ギターがなくて!)、ちょっとワルな感じもあって…。僕はオーティス・レディングをイメージする。大学のころ、とにかくよく聴いたなぁ…。一音めから2004年リリース作品てこと自体驚きかも、なスタンダード感溢れる音作り。注目して、楽しみにして買った久々のアルバム。だけどこれは予想以上のデキ!1st EPの発売時から各音楽雑誌・レコード店大絶賛のリッキー・ファンテ、待望のデビュー・アルバムです(あ、業界ぽい)。思えば彼との出会いは某大手レコード店の試聴機。例のEPを聴いた瞬間、巨大な衝撃を受け、そのままラーメンを喰って帰るまでの間中、頭ん中で鳴り響いてたことを思い出す…。いやー待ったかいがあったってもんです。Joss Stoneのように1stからセカンドへとコンテンポラリーな方向性にシフトするのが今の市場に於けるマーケティング策としてはモアベターなんだろうけど、やっぱこっちのがオラ断然支持ですわ(Joss Stoneも1stが好き)。このしわがれたでもそれでいて瑞々しい、「声」に尽きるアルバム。まるで「今5〜60年代??」って勘違いしちゃうようなホーンもバリバリ!4/6拍子でスウィングしまくりな古きよきソウルミュージックのエッセンスが満載。いや満載とかってレベルじゃなく、マジでその時代がパッケージされている。もちろん、だからって現代性に欠けているわけじゃなく、サウンドはバッチリHI-FIです。でもやっぱり、特筆すべきはこのスモーキーな声。これで歌われちゃうと「あぁそうか」と、なんかわかってしまうのです。ノラ・ジョーンズで一躍時の人になったジェシー・ハリス全面参加も、もはや邪魔なだけなような。とにかく絶対支持。若い方がソウル・レジェンドたちへ食指を伸ばす耳慣らしの一枚としてもおすすめ。収録曲では“男は女の助けが必要なのさ/自由だけじゃ足りない/分かってくれる誰かが必要なんだ”とこれまた'60sフィーリング満載の歌詞を持つ、M12「A Woman's Touch」にビックリしてください。「この素晴らしき世界」と「好きにならずにいられない」がひとかたまりになったみたいな(前者に関しては明らかにオマージュとして引用されてる)、最っ高のエンディングトラックです。国内盤ボーナストラックなしでこのまま終わって欲しかったかも。その他にも失恋や届かぬ想いを歌った、漢(おとこ)のラブソング集として絶品。10回は泣けるぜ。唯一ジャケがちょっとアレですが、トータルでこれは相当な逸品です。(2005年9月)  *2009年一部加筆




前へ 次へ 一覧へ